妻に感謝



先日、私の実家に息子が一人で、遊びに行き食事をして、昼寝をして帰ってきました。
失語症の父と認知症の母にとって、孫が遊びにくることはとても嬉しいようです。

当たり前の祖父母と孫の風景かも知れません。

息子は大学3年生で今21歳です。

しかし、私にとっては奇跡的な風景です。

21歳の頃の私は、祖父母はおろか両親とも離れて生活して、
好き放題やりたい放題でした。

修業先の接骨院と専門学校には真面目に勉強していましたが、
家族の事なんか全く眼中にありませんでした。

今考えると、とても独善的で、身勝手で自分のことしか考えられない子供でした。

息子が病気の私の両親の様子を自発的に見に行ってくれたことは、私にとっても嬉しかったです。

父が脳梗塞を患いリハビリの病院に転院したときに、私が自分の家族を全員連れてお見舞いに行きました。

父が言葉を話せなくなってしまった姿を見て、息子は隠れて泣いていました。

「野球やサッカーを一緒にやってくれたおじいちゃんが変わってしまった」と言って泣いていました。

そんな風に優しい人間に育ってくれたのは、妻のおかげです。

妻は、私が行かなくても私の実家に息子と娘を連れて毎月のように遊びに連れて行きました。

妻は、私の両親に対して、どう接するかを背中で教えていきました。

勉強を教えるよりも、人として大切な何かを教える事が、親が教育することの優先順位の一番高い事が妻と私が共有している価値観です。

特に、「こうしよう」と話し合った訳ではありませんが、自然と一致していました。

だからこそ結婚したとも言えるかも知れません。

そして子供を教育すると言うことは、環境を整える事が重要であることを妻を見て改めて実感します。

子育てに正解は無いというのが私の考えです。

両親が子供にとって一番良いと思うことをただすれば良いだけです。

それを話し合っても良いし、話さなくても共有しているのでも良いでしょう。

答えは1つでは無いのですから

妻には、感謝しかありません。